今日はちょっと投資の基本に戻って、積立投資の王道「ドルコスト平均法」について説明します。
積立をするなら断然毎月同じ日に同じ金額をコツコツと買い続けるのがおすすめです。
この買い方を「ドルコスト平均法」と呼びます。
投資信託などで積立投資を始める時
「毎月1万円づつ買うとしても途中で株価が下がったら損するんじゃないか?」
とか
「こんなやり方でちゃんと資産が増えてるのかな?」
などと心配になりませんか?
ここではそんな心配を払拭するべく「ドルコスト平均法」の基礎的なポイントや注意するべき点を分かりやすく解説します。
ではさっそくいってみましょう!
【ドルコスト平均法ってなに?】
ドルコスト平均法とは投資手法のひとつです。
例えば手元に120万円の資金があったとして、12か月×10年に割って、毎月1万円づつ積み立てていくという考え方です。
この方法でいくと毎月1万円で買えるだけ買うので、株価が高い時は少ない量しか買わなくて、株価が安い時はたくさん買えるため毎月同じ数量を買うよりも有利な買い方になるのです。
文章だけではちょっとわかりにくいので具体的に表とグラフで見てみましょう!
【チャートと表で説明するとこうなります】
下は某社の1年の株価の推移です。
こんなふうに値動きした株を一年間購入した場合を2パターンでみてみましょう。
「毎月1000円づつ購入」した場合と「毎月6株づつ購入」した場合でそれぞれ違いをみてみます。
毎月1000円づつ購入した場合だと、1月の株価は200円なので5個購入できます。
2月は250円なので4個、3月は200円なので5個というように1000円で買える数量だけ購入する形になります。
これがドルコスト平均法です。
対して毎月6個づつ購入した場合だと1月は200円なので1200円、2月は250円なので1500円、3月は200円なので1200円というように毎月金額が変わっていきます。
1年経ってこの2つを比べてみると、どちらも取得した株数は72個で同じなのに、毎月1000円づつの購入だと合計して12000円費用がかかったのに対して、毎月6個づつ購入すると費用は13500円で毎月1000円づつのほうが安く購入できています。
そして12月の株価は200円なので、ここでフィニッシュして清算すると毎月1000円のほうは利益が2400円、毎月6株づつのほうは利益が900円となり毎月1000円づつ購入するほうがお得に運用できたということになるのです。
これが「ドルコスト平均法」というものです。
【ドルコスト平均法のメリット】
① 積立の開始時期を考えなくてよい
一般的に投資をする時には「いつ購入するのが得なのか」と投資のタイミングで迷うことが多いですが、ドルコスト平均法は時間を分散する投資法なので投資の始め時で悩まなくてよいのが利点です。
長く続ければそれだけ時間分散ができることになるので、開始時の株価など気にせずにいつからでも初めて大丈夫です!
② 購入単価を平準化できる
毎月一定額で買付することによって高い時は少しだけ、安い時はたくさん購入できるので、高値で買いすぎたり安値なのに買い損なったりという失敗を回避することができます。
③ 買付のたびにチャートを気にする必要がない
毎月積立する金額さえ決めれば、あとは自動で購入できるので毎月買付のたびにチャートを気にしてタイミングを計る必要がありません。
現役会社員など日々の仕事が忙しい方にはうってつけの投資法です!
④ まとまった金額を用意しなくても投資を始められる
一括投資だと一度に数十万~百万単位のまとまったお金が必要になりますが、積立投資なら毎月数千円~数万円の資金があれば投資できるので気軽に始めることができます。
お小遣いの一部を投資に回したい、家計のやりくりで浮いたお金で投資を始めたいなどという人でも気軽に始められますね!
【ドルコスト平均法のデメリット】
そんな夢みたいな投資法でも必ずしも万能というわけではありません。
何事にも欠点があるようにドルコスト平均法にもデメリットがあります。
① 場合によっては一括投資のほうが有利なこともある
投資期間中ほぼ一貫して上げ相場だった場合などは、平均購入単価が高くなってしまうので一括投資したほうが有利になります。
② 短期投資には向かない
ドルコスト平均法は時間分散でリスクヘッジする投資法なので短期でキャピタルゲインを狙う時にはこの方法は使えません。
③ 出口戦略を間違うと最終的にマイナスになることもある
例えば運用期間中ずっと高値が続き、投資の終わりになって価格が急落した場合、高値でコツコツと買い続けて最後の最後に安値で売却することになってしまうので結果的にマイナスになる場合があります。
積立投資は始める時よりも終わりのタイミングが難しい投資法です。
こうしたリスクを避けるためにも出口戦略は慎重に行うようにしましょう!
④ 分散投資によって手数料も積み上がってしまう
細かく分散して投資をすればそのぶん手数料も積み上がってしまい意外とバカにならない損失になってしまいます。
そのため投資信託のファンド選びなどでは運用実績も大事ですが、手数料や信託報酬にも注目してできるだけコストの安い商品を探すように心がけましょう。
今日はちょっと初心に帰ってドルコスト平均法の基礎的な知識を振り返ってみました。
調べなおしてみると私でも見落としていたことがいろいろあって勉強になりました!
特に積立投資の出口戦略にはきをつけないと、せっかく膨大な時間をかけて投資をしたのが全て無駄になってしまうので怖いですよね。
投資期間が終了するまで時間はたっぷりあるので、引き続き勉強をして知識を深めて無駄な投資にならないように笑って積立投資を終われるようにしたいなと思いました!
ではでは~!!