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【公的年金受給】早く死んだら損って考え方、おかしくないですか?【繰上げ?繰下げ?】

 

 

今日は何かと物議を醸す公的年金の受給開始年齢について取り上げたいと思います。

年金のお話は以前も記事にしているので、今回はサクッと本題に入ります。

 

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【年金受給開始年齢について軽くおさらい】

 

まずは年金受給開始年齢についておさらいしておきましょう。

年金は普通65歳からもらうものですが、受給開始を最長5年まで繰り上げて早いタイミングでもらい始めることもできます。

この場合は繰り上げた期間に応じて年金額が減額されることになります。

また、逆に最長75歳まで受給開始を遅らせることもできます。

この場合は繰り下げた期間に応じて年金額が増額されることになります。

 

 

 

 

【年金は長生きリスクに対する保険である】

 

まずは公的年金の存在意義について考えてみましょう。

 

私たちは労働によって収入を得て、それを生活の糧として生きています。

しかし高齢になると体力や記憶力などの低下によって労働することが困難になります。

労働による収入がなくなってしまえば生活ができなくなってしまいます。

また高齢になると病気がちになるので医療費の負担も増大します。

こういったリスクに備えるのが年金なのです。

 

この年金を減額してまで早くもらうメリットがどこにあるのか私にはちょっとわかりません。

どうしても生活に困っているなら繰り上げ受給を選ぶのは妥当だと思います。

しかし特にお金に困っているわけでもなく、また余命宣告などを受けたわけでもないのに減額してまで早く年金をもらうのを選ぶのは、年金の存在意義を理解できていないように思われてしかたがないのです。

 

 

年金受給。繰上げ?繰下げ?



 

【年金をもらわずに死ぬのは損なのか?】

 

この手の話でよく聞くのが

「身内が年金をもらわないうちに64歳で亡くなった。だから私は受給を繰り上げて60歳からもらうと決めている!」

みたいな意見です。

たしかにこの場合ですと、お身内の方は1円も年金をもらわずに亡くなってしまったわけですが、果たしてこれは損なことなのでしょうか?

 

もし65歳まで爪に火を点すようなカツカツの暮らしだったなら

「無理しないで60歳から受け取れば良かった!」

と死の間際に後悔をするかもしれません。

しかし日々の生活に特に困ることなく過ごせていたのであれば、たとえ64歳で死んだとしても後悔などせずに普通に死ねるような気がするのですがどうなんでしょう?

 

死後の世界があるのかどうか私は知りません(笑)

しかし仮にそういう世界があったとしても現世で使いそこなった年金について、死後の世界で後悔するようなことは特にないのではないかなぁと思うのです。

現世でお金に困ることなくつつがなく過ごせたのなら、年金をもらってももらわなくても死んでしまったら同じだと思うんですよね。

 

 

 

 

【逆に長生きしてしまったリスクのほうがヤバくないですか?】

 

ここで先ほどと逆のパターンを想定してみましょう。

「うちの家系は短命だから私も長生きしないはず」

と思って、まだ元気なのに減額された年金を60歳からもらってしまい、予想に反して90歳を超えても寝たきり状態とかで中途半端に生きちゃっていた場合です。

うなるほど資産があるなら年金が多少減額されていても問題ないと思います。

しかし少ない年金でギリギリの生活を強いられながら長生きしないといけないとしたら、一日一日をものすごい後悔をしながら生きないといけなくなると思いませんか?

 

年金をもらい損なって死後の世界で後悔するのと、年金を早くもらったがために現世で死ぬまで後悔するのとどちらが苦しいか?

私ならもらい損なって死後の世界で後悔するほうがいいかなぁと思っちゃいます(汗)

 

 

 

 

【年金は老後の人生を守るセーフティネット!】

 

さて、最初の項でお話したように年金は60歳~75歳までの好きなタイミングで受け取ることができます。

ここでみんな自分は何歳からもらうべきか悩むことになるのですが、年金を何歳からもらうか考える時によく出てくる言葉に「損益分岐点」というものがあるようです。

最近ではいろんなネットの記事や比較的大手の雑誌でもこの「損益分岐点」についてあれこれこねくり回して「年金は〇〇歳からもらえば一番お得だ」など試算しているものが多いようです。

この「損益分岐点」については私も以前の記事でちょっとだけ触れているのでここでは割愛します。

しかし個人的に公的年金に対して使う「損益分岐点」はとても違和感を覚える言葉でモヤモヤしながらブログを書いていた記憶があります。

 

年金は「長生きリスク」に対する保険です。

だからいつもらうのが得なのかと損得勘定で考えると本質を見誤って失敗すると思うのです。

高齢になって働いて収入を得ることができなくなった、しかし手元の現金も心もとない、病気がちになって出費が嵩んで苦しい。

そういった時に満を持して登場するのが年金なのかなと思っています。

年金は私たちの老後の人生を守る大切なセーフティネットです。

単純な損得勘定で受給開始の時期を決めると、減額された少ない年金で人生のラストを後悔しながら過ごさないといけなくなるかもしれません。

またせっかくの年金増額のチャンスをみすみす手放すことにもなってしまうかもしれないのです。

 

年金は

「いつからもらうのが得なのか」ではなく

「いつでも好きな時から受け取れる、だから必要になる時までとっておこう」

というマインドで構えるのが一番後悔が少ない考え方なのではないかなと私は思います。

 

 

 

 

今日は年金をいつからもらうかを決める際の考え方について考察してみました。

 

私としては公的年金は、生活に支障が出ないならば極力繰り下げて受給したいタイプです。

私は女性なので長生きする可能性が高いからです。

でも不摂生なので意外と早く寿命が尽きるかもしれませんが、お金に困らないうちは年金に頼らない生活ができればいいなと思っています。

年金をもらうことなく寿命がきてもお金に困らない一生ならば別に後悔もしないだろうというのが私の考え方です。

むしろ私がもらい損なった年金がもっと若い世代の社会保障の足しになるなら

「使わないことこそ有意義な使い方」

とも言えますよね!

 

とはいえ、年金に対する考え方は人それぞれなので私の考えをみなさんに押し付けるつもりはありません。

「ふーん、こんな考え方の人もいるんだなぁ」

と参考程度にしていただければ幸いです!

ではでは~!!