たまにニュース記事などで貯金ゼロの高齢者が話題になったりしますよね。
これを見ると
「なんでこの人は全然貯金をしなかったんだろう」
と不思議に思ったりしませんか?
昭和の時代はめちゃくちゃ高金利でしたが、実は貯金をしてもあまり意味がない時代だったのです。
【昭和の時代は消費の時代】
昭和の頃は政府が旗振り役になって国民に積極的に貯金をするように促していました。
金利は普通預金でも3%は当たり前で定期預金ともなると5%~6%も金利がついたので、ただ銀行にお金を預けるだけでどんどん貯金が増えたのです。
しかし昭和の時代は物の価値もどんどん上がっていたのでみんな積極的に消費をしていました。
1箱20円だったキャラメルが30円→40円→60円→80円とどんどん上がっていくので、貯金してお金を貯めるよりも消費して物に変えるほうが有利だったのです。
例えば大卒公務員の初任給を見てみると
1950年 5000円
1960年 1万円
1970年 3万円
1980年 11万円
1990年 17万円
このように物価も上がるし給料もどんどん上がるので、せっかく貯金をしてもお金の価値はどんどん下がってしまっていたのです。
たしかにこんな調子でどんどん物価が上がっていたら、物を買わずに貯金をするのがバカらしくなっちゃいますよね。
よく貯金がまったくない高齢者の方を指して
「現役時代になんで貯金をしなかったのだ」
と苦言を呈する人がいますが、このように昔は貯金をしてもあまり意味がない時代だったので、今から見ると夢のような高金利でも貯金をまったくしない人は一定数いたのだと思います。
【時代の変化に気づいた人と気づかなかった人】
昭和から平成になりバブルが弾けたことによって高度成長の時代は完全に終わり長い不況の時代が始まります。
こうなると逆に何年経っても給料は上がらず、物の値段も上がらなくなるので貯金が大切な時代に切り替わります。
平成になって最初の10年、90年代のころはまだバブルの名残もあったのでその頃に早めい気づいて節制して貯金をするように切り替えた人は今そこそこの資産を持っている人なんだと思います。
ここで時代の変化に気づかず昭和のマインドのまま消費を続けていた人が貯金がまったくなく、今大変な事態に直面しているのではないでしょうか。
【時代は今も変化している】
平成から令和に移り、時代は貯金から投資へと変化をしています。
政府もnisaやiDeCoなどの制度を作り積極的に投資を行うよう促していますね。
貯金だけで資産を守ることはできない、投資を行うことで個人も積極的に資産を殖やす努力が必要な時代に変化しているのです。
銀行預金の金利も低空飛行が続いて10年以上ですからもういい加減みんな気づくべきなのではないでしょうか。
最近では円安でも貿易黒字が出ないということで日本の産業構造にも変化が出てきています。
これから徐々に強かった円も力を失っていくのではないかと私は見ています。
ここで時代の変化に乗れずに貯金体質から抜け出せないと後々若い人たちから
「nisaなんていう夢みたいな制度があったのになんで投資をしなかったの?」
と言われることになるのかななんて思ってしまいます!
【投資のスタートは貯金から】
とはいえ貯金ゼロの状態でいきなり投資は無理ですから、最初は種銭作りの貯金からスタートすることになります。
まずはお給料の1割を貯金するところから始めてお給料3か月分の貯金を作りましょう。
そしてそれを万が一の時のための虎の子の貯金として大切に持っておいた上で投資を始めると良いと思います。
投資初心者さんならやっぱりまずは王道の「つみたてnisaで投資信託」がベストではないでしょうか。
つみたてnisaなら政府のお墨付きの投資信託で比較的安全な資産運用が可能だと思います。
とはいえ、投資はあくまでも自己責任というものが伴うことを忘れないでください。
ここにきて突然厳しいことを言うようですが、投資はお金が増えることもあれば減ることもあります。
そして投資の判断や結果はすべて投資を行った自分が責任を負うものになります。
それが投資というものだということをくれぐれも忘れないように、しっかりと勉強してから投資を始めてくださいね!
貯金についてはこのブログでもちょいちょいヒントを紹介していますので是非参考にされてください。
以上、駆け足ではありましたが昭和のマインドから平成、令和への移り変わりを考察しながら、これからの時代に必要なマインドなどにも触れてみました。
日本は生活保護など、時代に取り残された人を助けてくれるセーフティーネットは他国に比べるとまだ充実しているほうだと思うので最悪の事態になってもなんとか助かる手段はあるかもしれません。
しかしこうして昭和からの移り変わりを見てみると、やはり極力早く時代の変化に気づいて行動を起こすことは重要だよなとつくづく感じてしまう私なのでした。
ではでは~!!