みなさんご存じでしたか!?
日本にチップ文化を根付かせようとするチッププロジェクトなる運動が話題になっているそうです。
私は先日の記事でもお話したとおり某サービス業従事者なのですが、当事者からの意見として言わせていただきます。
「悪いけど絶対反対!余計な事しないで!」
というのが私の本音です。
【日本人はサービスに相応の値付けができない】
先日の記事でも触れたとおり、日本人は無から生み出されたものに対して価値を感じることができない国民性なんです。
例えばレストランに入店して「いらっしゃいませ」と笑顔で迎えられたら、その笑顔に対して対価を払う気になりますか?
レストランで食事中にイイ感じのタイミングで「お水のおかわりはいかがですか?」とおかわりを注ぎにきてくれたらそのサービスに対していくら出せますか?
日本人はこういう無形のサービスに対して値付けをするのが本当に苦手なんです。
そういうサービスは無料で受けられるのが当たり前と感じる文化なのだから当然ですよね。
【チップ制は経営者側にとってはありがたい制度】
翻って経営者側の立場になって考えてみるとどうでしょう。
従業員はチップで副収入を得ることができるのだから基本給は最低でいいだろう、もっと稼ぎたければ頑張ってサービスしてチップを欲しいだけもらってください、となって最低賃金での労働がまかり通ることになるのではないでしょうか。
サービス業の経営者ともなれば、ただでさえ負担の重い人件費に悩まされているところが大半なのですから。
加えてこのコロナ禍です。
業界をあげてチップ制を導入しようなどという動きが起こったら間違いなく最低賃金を基本給としてチップで歩合を取る方向に行きつくのは必至だと思います。
こちらはニュースサイトからのリンクです。アメリカではだいぶ前からチップ制廃止の動きも出ているようですが、チップが貴重な収入源となっている労働者が大勢いるため、なかなか廃止の方向には進めないようです。
チップ制は世界的に廃止の方向に進んでいるのです。
それをなぜ今さら日本が導入する必要があるのか疑問符しかわきません。
【チップ制を導入すれば労働者は間違いなく最下層に転落必至!】
無形のサービスに対価を払う習慣のない日本でチップ制を導入したところでまともにチップを払う人なんて絶対いないと思います。
それに日本は悪い意味で奥ゆかしさというか同調性があるので、周りのみんながチップを払わなければ自分も払わないでしょう。
結局誰も先頭を切ってチップを払おうという人は出てこないはずです。
そんなことが容易に想像できる日本で、もし経営者側の都合でチップ制が導入されたとしたら一番にしわ寄せが来るのは労働者です。
払いの悪い客と払いの悪い経営者の板挟みで、どちらからも相応な対価をもらえず最下層転落になるのは間違いなしです。
というわけで、かなり私の憶測が入った見解ではありますが、チップ制については冒頭にあげたチッププロジェクトの意図しない方向に向かっていくことは簡単に想像がつきます。
こんな運動、私は「絶対反対!」と声を大にして言いたいです!!
発起人の方々はみなさんお金持ちさんのようですし、サービスに対して対価を払いたいならこんなチップ制なんか導入しないで払いたい人が勝手に払えばいいじゃないですか?
3000円の食事に対して1万円札を渡して「釣りはいらないよ」と一言言えばいいだけのことです。
余計なことをして周りを巻き込まないでいただきたいなと思ってしまいました!
ではでは~!!